カニエ・ウェストが外壁が“灰色すぎる”ため安藤忠雄設計による邸宅を売り出し中
敬愛する安藤氏デザインによるお気に入りの邸宅だったはずだが……
カニエ・ウェスト(Kanye West)改めYe(イェ)が、現在5,300万ドル(約76億円)で売却中の安藤忠雄設計による邸宅。その理由が、外壁が“灰色すぎる”ためであったことが明らかとなった。
学生の頃から建築誌『Architectural Digest(アーキテクチュラル ダイジェスト)』を愛読するなど、実は建築への造詣が深いカニエ。特に、安藤氏の作品に関しては「俺は音楽を作るために、安藤忠雄は建築するために存在している」と発言するほど、甚だしくお気に入りのようだ。そんなカニエが今回手放してしまった邸宅は、2012年、米カリフォルニア州マリブのビーチサイドに建てられたコンクリート打ちっ放しの『マリブの住宅Ⅲ』。4つの寝室、海に面した巨大な窓、約139平方メートルのデッキスペースを備えた3フロア構成の同邸宅は、約1,200トンのコンクリートと約200トンの鉄骨が使われたコンクリート打ちっ放しのデザインが特徴だ。カニエは2021年9月、同邸宅を5,730万ドル(約82億円)で購入し、壁やドア、窓、配管などを取り払って敬愛する安藤氏のデザインに自分らしいアレンジを加えていた。
同邸宅の改修工事を行なっていたカニエだが、業者によって塗り替えられた壁が“あまりにも灰色”であったことが気に入らなかった模様。関係者は「Yeはアースカラー、シルトからロームまでの濁った色を好みます。とある建築家やデザイナーは、過去に彼の求めるカラーの参考となる土壌サンプルをイギリス、フランスなどから収集するべく、派遣されたことがあります」と語り、「残念ながら、外壁は彼の求めていた温かみのあるトーンとは異なる、冷たい印象のカデットグレーに塗り替えられてしまいました。Yeはその外壁の色味によってイライラしたくなかったため、日の出と日没の時にのみ家に帰っていましたが、最終的に全く行かなくなったしまったようです」と伝えた。